秘宝館 船橋鷹大様からご依頼SS
「先輩!何やってるんすか先輩!そろそろ時間ですよ」
ボーっとしている所に後輩から声をかけられハッとした
「ん、そうか、では行こうか」
「んもー気持ちはわかりますけど」
「ははは、なんだかしんみりしてしまってな」
「せっかくのめでたい日なんですから、ビシッとしてくださいよ、ほらネクタイ曲がってる」
「ああすまない、なれてないもんでな」
仕方ない、俺は今までネクタイなぞ着けた例しなどないのだ
今日は船橋と空歌の結婚式の日だ、なんだか色々あって長かった…
本当に長かった…
いつか、こんな日が来るとはわかってはいた
それを望んでもいた、しかし
いざとなると複雑な気持ちになるものだな
///*///
船橋鷹大、空歌の選んだ男
あの日、自殺を図る空歌を止めに家に乗り込んだのは船橋だった
俺には止める事ができなかった
俺には何も出来なかった、だが船橋は違った
あれから空歌は少しずつ変わっていった
空歌の男を選ぶ目は確かだったようだ
あのおっちょこちょいの空歌がいまやMk3だ、なにかはわからんが凄い事だ
「恋は女を変えるとはよく言ったもんだな」
以前は、あの男に空歌を任せられるか、などと嫌がらせをしたものだが
今は純粋に二人の幸せを祝える
船橋…お前がナンバーワンだ
空歌の未来は任せたぞ
///*///
そんな事を考えていると、俺達の姿に気付いた空歌が走りよって来た
コラコラ、ウェディングドレスでそんなに走ったら転んでしまうだろう
「もう、ともちゃん!どこ行ってたの?せんきょとくーも!」
「ガウ」「にゃあ」「にゃあ」
いらぬ心配だったか、転ぶどころか、足取りはしっかりとしている
顔を見るかぎり、凄まじく緊張をしているようだが
「良かった、皆にも参加して欲しかったから…家族だもんね」
満面の笑顔を浮かべる空歌、家族…か、優しい娘だ
「こ、このドレスどうかな?鷹大くんと一緒に選んだんだ」
「にゃにゃ」「にゃんにゃー」
「・・・・ガウ」
ジェスチャーで最高だと表す、伝わっただろうか?
///*///
ブーケがどうの、花火がどうのと騒がしい教会内の様子を遠くから眺めていた
不思議と穏やかな、それでいて寂しい感覚
「幸せになるんだよ、空歌」
「先輩、なーに、俺の役目は終わった的な顔してんすか」
「そーですよ、まだまだこれからですよ」
「はぁ…しかしだな」
正直、ただでさえ影の薄い私には最早役目など…
「国もまだまだ物騒だし、しばらくしたら家族も増えますし」
家族が増えるか…?そうか、2人に子供が出来ればそうなるのか
しっかりしてきたとはいえ、あの空歌に子育てなど出来るのだろうか?
船橋なら、船橋ならきっとなんとかしてくれる・・・ハズ
ええい!いささか不安になってきた
「よし、決めたぞ私は2人の子供を守る!そのまた子供もだ!」
「その前に寿命…なんでもないです」
「その時はお前達が為すのだ」
「へいへい、言われなくてもそのつもりですよ」
面倒そうに言うせんきょだが、心の内では固い決意をしたのだろう、その目が輝いていた
「そだ、俺らも子供作って代々やらせるか?」
せんきょはくーに顔を擦り寄せながら言った
流石は猫だ、切り替えが早い
「まぁ考えとくわ」
///*///
2人の男女が愛を誓い合ったこの日、3匹の獣は守護の誓いを立てた。
2つの誓いが永遠に守られる事と、この家族の幸せを願い
今一度、おめでとう
ボーっとしている所に後輩から声をかけられハッとした
「ん、そうか、では行こうか」
「んもー気持ちはわかりますけど」
「ははは、なんだかしんみりしてしまってな」
「せっかくのめでたい日なんですから、ビシッとしてくださいよ、ほらネクタイ曲がってる」
「ああすまない、なれてないもんでな」
仕方ない、俺は今までネクタイなぞ着けた例しなどないのだ
今日は船橋と空歌の結婚式の日だ、なんだか色々あって長かった…
本当に長かった…
いつか、こんな日が来るとはわかってはいた
それを望んでもいた、しかし
いざとなると複雑な気持ちになるものだな
///*///
船橋鷹大、空歌の選んだ男
あの日、自殺を図る空歌を止めに家に乗り込んだのは船橋だった
俺には止める事ができなかった
俺には何も出来なかった、だが船橋は違った
あれから空歌は少しずつ変わっていった
空歌の男を選ぶ目は確かだったようだ
あのおっちょこちょいの空歌がいまやMk3だ、なにかはわからんが凄い事だ
「恋は女を変えるとはよく言ったもんだな」
以前は、あの男に空歌を任せられるか、などと嫌がらせをしたものだが
今は純粋に二人の幸せを祝える
船橋…お前がナンバーワンだ
空歌の未来は任せたぞ
///*///
そんな事を考えていると、俺達の姿に気付いた空歌が走りよって来た
コラコラ、ウェディングドレスでそんなに走ったら転んでしまうだろう
「もう、ともちゃん!どこ行ってたの?せんきょとくーも!」
「ガウ」「にゃあ」「にゃあ」
いらぬ心配だったか、転ぶどころか、足取りはしっかりとしている
顔を見るかぎり、凄まじく緊張をしているようだが
「良かった、皆にも参加して欲しかったから…家族だもんね」
満面の笑顔を浮かべる空歌、家族…か、優しい娘だ
「こ、このドレスどうかな?鷹大くんと一緒に選んだんだ」
「にゃにゃ」「にゃんにゃー」
「・・・・ガウ」
ジェスチャーで最高だと表す、伝わっただろうか?
///*///
ブーケがどうの、花火がどうのと騒がしい教会内の様子を遠くから眺めていた
不思議と穏やかな、それでいて寂しい感覚
「幸せになるんだよ、空歌」
「先輩、なーに、俺の役目は終わった的な顔してんすか」
「そーですよ、まだまだこれからですよ」
「はぁ…しかしだな」
正直、ただでさえ影の薄い私には最早役目など…
「国もまだまだ物騒だし、しばらくしたら家族も増えますし」
家族が増えるか…?そうか、2人に子供が出来ればそうなるのか
しっかりしてきたとはいえ、あの空歌に子育てなど出来るのだろうか?
船橋なら、船橋ならきっとなんとかしてくれる・・・ハズ
ええい!いささか不安になってきた
「よし、決めたぞ私は2人の子供を守る!そのまた子供もだ!」
「その前に寿命…なんでもないです」
「その時はお前達が為すのだ」
「へいへい、言われなくてもそのつもりですよ」
面倒そうに言うせんきょだが、心の内では固い決意をしたのだろう、その目が輝いていた
「そだ、俺らも子供作って代々やらせるか?」
せんきょはくーに顔を擦り寄せながら言った
流石は猫だ、切り替えが早い
「まぁ考えとくわ」
///*///
2人の男女が愛を誓い合ったこの日、3匹の獣は守護の誓いを立てた。
2つの誓いが永遠に守られる事と、この家族の幸せを願い
今一度、おめでとう
この記事へのコメント